口の中の細菌、腸難病の原因か 慶応大研究チーム

口の中の細菌、腸難病の原因か

普段、口の中にいる細菌が腸の中で増えると、腸に慢性の炎症が起きる潰瘍性大腸炎やクローン病といった難病の原因となる可能性があると、慶応大などのチームが20日付の米科学誌サイエンスに発表した。

チームの本田賢也・慶応大教授は「口の中を清潔にすれば、腸の難病の治療や予防につながるかもしれない」と話している。

腸の粘膜に慢性の炎症や潰瘍が起き、腹痛や下痢の症状が出る潰瘍性大腸炎やクローン病は、原因不明で完全に治療する薬は今のところない。

チームは、クローン病患者の唾液を、無菌状態で育てたマウスの口に入れると、腸内で免疫の細胞が増える例があることを発見した。(共同)


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口角炎の原因とビタミン

不足すると口角炎の原因となるビタミンと栄養素

口角炎に必要とされる栄養とは

口角炎の原因はさまざまですが、なかでもビタミン不足で発症するケースがここ最近増えています。どういったビタミンと栄養素が口角炎の発症に繋がるのか見てみましょう。

口角炎

口角炎とは?

まずは、口角炎の症状や原因を理解しましょう。

(1)口角炎の症状と特徴

口角炎とは、その名の通り、口の両端である口角に炎症が起こる皮膚疾患のことをいいます。症状としては亀裂が生じることが特徴で、その他、びらんや腫れ、出血を伴います。

出血後はかさぶたになり、白い点が粒状に現われる場合もあります。口角炎のかさぶたは剥がれやすいこともあり、完治が長引く傾向にあります。かさぶたになったら、なるべく大きく口を開けない、舌で触らないなど注意が必要です。

口角炎を発症すると、口を開けただけで痛むため、最悪の場合は食事もままならないといった状態に陥ります。数日程度で治る場合がほとんどですが、一度かかると再発しやすくなるのも口角炎の特徴といえます。

(2)口角炎の原因

口角炎はカンジタという真菌による皮膚感染症です。カンジタというはそもそも体内や皮膚に生息している菌であり、通常は人体に害を及ぼすものではありません。ですが、体調を崩した時などに、カンジタが増殖して口角炎をひき起こしてしまうと考えられています。口角炎を発症してしまう具体的要因としては、以下が挙げられます。

 

1 カンジダなどの真菌

もともと口腔内にいる菌ですが、体調不良で免疫が落ちると繁殖して日和見感染をおこします。

2 よだれ

唾液が口角に付着することで皮膚がやわらかく、カンジダ菌に浸食されやすくなります。上記の唇を舐めるとますますガサガサになるのは、この状態です。

3 慢性病による衰弱

ストレスや慢性の疲労で免疫力が低下している時は、口角炎になりやすく糖尿病、貧血、ステロイド剤の長期使用が口角炎の原因になることがあります。生活の乱れ、ストレス、睡眠不足、その他病気になっている時は、抵抗力、免疫力が低くなっているので十分な休養が必要です。

4 ビタミン不足

とくにビタミンB2、B6、B12、A、ナイアシン不足は口角炎を引き起こします。

ビタミンは皮膚を健康に保つ働きがありますので、これが不足するとカンジダ菌に抵抗できなくなり、口角炎が治りにくく、舌苔が多くなってしまいます。

5 乾燥

冬の寒い時やクーラーの効いた部屋に長時間いると乾燥し、口の周りの皮膚が乾き口角炎になります。乾燥し、うるおいがなくなると亀裂ができ、そこにカンジダ菌が侵入し、口角炎を発症します。

口角炎のビタミンや栄養不足

不足すると口角炎の発症要因となるビタミンや栄養素はなんでしょうか?予防対策の参考にもなるので、ぜひチェックしましょう。

(1)ビタミンB2

ビタミンB2不足は口角炎の発症率を高めます。皮膚や粘膜の健康を維持する働きもあるため、できるだけ多く摂取すると良いです。ビタミンB2の代表的な食品は、レバーや納豆、うなぎ、卵など。

(2)ビタミンB6

ビタミンB6は、肌荒れや吹き出物を防止する作用があるため、不足すると口角炎になりやすくなります。食品では、とうがらしやニンニクなどに多く含まれていますが、1日100mg以上過剰に摂取し続けると、人体に悪い影響が出る場合があるので注意してください。

(3)ビタミンB12

ビタミンB12不足は、厳格な菜食主義者や胃液が出ない状態の人に起こるケースが多いようです。ビタミンB12は、めふん(塩辛の一種)やほしのりに多く含まれているので、進んで摂取するとよいでしょう。

(4)ビタミンA

ビタミンAは、皮膚や粘膜の状態維持や免疫力を高める効果があるため、口角炎予防には欠かせません。食品では海草類、あさりやしじみに多く含まれていますが、1日5000IU以上摂取し続けると、人体に影響が出る場合があるので摂取量には注意してください。

(5)ナイアシン

ナイアシン不足も皮膚炎が起こりやすくなるため、口角炎予防として気を付けて摂取することをオススメします。食品では舞茸やたらこに多く含まれていますが、1日30mg以上摂取し続けると、人体に影響が出る場合があるので注意しましょう。

(6)鉄分

口角炎の発症要因の1つである鉄欠乏症貧血は鉄分不足によるものです。鉄分は、バジルやタイムなどの香辛料やあゆやひじきに多く含まれているので、貧血ぎみの方は積極的に摂取しましょう。

口角炎になりやすくなるビタミンと栄養素の紹介をしてきましたが、意識して食べたり、摂取しても再発を繰り返してしまう方は、ぜひ専門医に相談することおすすめします。


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睡眠時無呼吸症候群マウスピース治療

睡眠時無呼吸症候群マウスピース治療

多摩市医科歯科ナビ

マウスピース治療の費用は? 保険適応はされるの?

睡眠時無呼吸症候群に対する治療法は、CPAP治療やマウスピース治療、手術など個人の症状や重症度によって異なります。

睡眠時無呼吸症候群PSG検査

今回は睡眠時無呼吸症候群の治療法のひとつである、<マウスピース治療>のメカニズム、メリット、デメリット、費用、保険適応などについてご紹介します。

睡眠時無呼吸症候群マウスピース

睡眠時無呼吸症候群にマウスピースは効くの?

睡眠時無呼吸症候群に対する治療法として、自分の口にあったマウスピースを作成し、下あごを前の方へ5~10mm程度出す方法があります。下あごを前方へ移動させると、狭くなっている気道を広げることができるため、マウスピース治療は睡眠時無呼吸症候群に効果があるといわれています。
特にあごが小さく、肥満がない睡眠時無呼吸症候群の方、軽度から中等症の睡眠時無呼吸症候群の方に効果を期待できる治療法です。
マウスピースは、呼吸器内科や耳鼻科と提携している睡眠時無呼吸症候群の診療を専門とする歯科医に依頼して作成します。ただし、重度の睡眠時無呼吸症候群の方には効果が見られないこともあるので、医師とよく相談してから治療を行います。

持続陽圧呼吸療法 (CPAP)

知っておきたいマウスピース治療のメリット・デメリット

比較的手軽にできそうな印象があるマウスピース治療にも、メリットとデメリットがあります。

まずメリットとしては、口にはめるだけの治療で簡単にできること、簡単に作れて長く使用できるので医療費も安くすむこと、小型なので旅行や出張、外出先などへ気楽に持ち運びができること、などが挙げられます。

一方でデメリットは、重症の睡眠時無呼吸症候群の方には効果が見られないことが多い、歯が少ない人には適用とならない、鼻づまりや扁桃腺の肥大がある場合には適用とならないことがある、などです。また、下のあごをマウスピースによって前方へ移動させる程度が不十分の場合には、症状の軽減効果が得られないことがあるので作成時には注意が必要です。

マウスピースによるいびきとSASの改善

マウスピース治療の費用と効果、保険適用の基準とは

自分の口に合ったマウスピースが作成でき、下のあごを前方に動かすことが可能になれば睡眠時の無呼吸だけでなく、睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の眠気や頭痛、倦怠感などの改善が期待できます。また、睡眠中の低酸素やいびきも改善される可能性が高いです。

マウスピースの作成には、保険が適用されて3割負担となれば約15000円です。マウスピース治療は、内科や耳鼻科からのマウスピース作成依頼書があれば保険適用になります。保険が適用されない場合には自費となり、約3~5万円の費用が必要です。

スリープスプリント(マウスピース)治療

医師がマウスピース治療の適用かどうか判断する

マウスピース治療は持続陽圧呼吸療法 (CPAP)に比べて、作成したマウスピースを歯につけて寝るだけなので比較的簡単に行うことができます。
しかし、マウスピース治療が適用になるかどうかは睡眠時無呼吸症候群の重症度や歯の状態にもよるので、医師の判断になります。

まず内科医や耳鼻科医が、睡眠時無呼吸症候群の重症度を判定します。そして、マウスピース治療の適用があると判断した場合に、専門の歯科医に作成依頼書が渡されることによって作成できますが、歯科医の判断で難しいとされる可能性も。具体的には、実歯が上下で20本以下、歯周病や虫歯で歯がぐらついている、顎関節症がある、などです。
医師とよく相談し、自分に合った最も効果的な治療法をできることが理想です。

持続陽圧呼吸療法 (CPAP)

まとめ

睡眠時無呼吸症候群に対するマウスピース治療についてまとめました。マウスピース治療は睡眠時無呼吸症候群の重症度が比較的軽い方で、あごが小さく、肥満がない方に有効といわれています。睡眠時無呼吸症候群が疑われる時には、なるべく早く病院を受診し治療を開始しましょう。


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口腔内細菌とすい臓がん

膵癌に関連する口腔内細菌2種同定【米国癌学会】

2件の試験によるコホート内対照研究

健康な人の口腔内に存在し歯周病発症につながる2種の口腔内細菌が、膵癌の進展リスク上昇に関連するとの研究成果が明らかになった。4月16-20日の米国癌学会(AACR)年次集会で発表された。

先行研究で歯周病の既往や歯の喪失本数など口腔内の健康悪化を示す指標と膵癌のリスク情報との関連が指摘されていた。今回の研究では膵癌リスクに関連する原因菌が検討された。健康人を対象に癌を含む各種予後を追跡する2件のコホート試験(Cancer Prevention Study II、Prostate, Lung Colorectal, and Ovarian Cancer Screening Trial)によるコホート内症例対照研究。追跡期間中に膵癌を発症した患者361例と、背景因子をマッチさせた膵癌未非発症者371例の、ベースライン時に収集した口腔洗浄液のサンプルに含まれている菌種を遺伝子解析で同定し、膵癌発症との関連を解析した。

口腔内洗浄サンプルからPorphyromonas gingivalisが同定された人では59%、Aggregatibacter actinomycetemcomitansが同定された人では119%、膵癌リスクが上昇していた。この結果は最近(2年以内)に膵癌を発症した人のサンプルを除外した解析でも同様だった。

研究グループの1人Jiyoung Ahn氏らは、診断からの5年生存率が5%未満に過ぎない膵癌の予防や早期発見の開発が早急に必要とされていると指摘。今回の研究成果はすぐに予防や発見に役立つものではないが、今後の検討次第で新たなアプローチにつながるのではないかと期待を示している。


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小児の歯磨き中の喉(のど)突き事故

多摩市臨床ニュース

小児の歯磨き中の喉(のど)突き事故

国民生活センターでは、小児が歯磨き中に喉(のど)を突くなどの事故が報告されているとして、同センターのホームページで注意を呼びかけている。医療機関ネットワークに寄せられた、6歳以下の小児が歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒して喉を突き、口の中に刺さって受傷、入院するなどの事故報告が139件に上ることを受けての注意喚起。

報告は、2010年12月から2016年12月までの6年間に寄せられたもの。年齢別では1歳児が最多で64件、次いで2歳児の42件、3歳児の17件と続く。具体的な報告事例として、歯ブラシをくわえたまま転倒して受傷した3歳児が、しばらく様子を見ていたが発熱したため救急外来を受診。下顎の歯の奥に1cm大の傷があり、出血はないがやや深く、血液検査、CT 検査により口の中の傷による感染の可能性があり入院となった例など、4例が紹介されている。

同センターでは保護者を対象に、1-3歳の小児が自分で歯磨きを行う際には、
(1)保護者がそばで見守り、床に座らせて磨かせること、
(2)歯ブラシは喉突き防止カバーなどの安全対策を施したものを選ぶこと、
(3)保護者が使う仕上げ用の歯ブラシは小児の手の届かないところに置くこと、
(4)箸やフォークなど喉突きの危険性のある日用品を口に入れたまま歩いたり走ったりさせないようにすること、
の4点を呼びかけている。


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