不足すると口角炎の原因となるビタミンと栄養素
口角炎に必要とされる栄養とは
口角炎の原因はさまざまですが、なかでもビタミン不足で発症するケースがここ最近増えています。どういったビタミンと栄養素が口角炎の発症に繋がるのか見てみましょう。
口角炎
口角炎とは?
まずは、口角炎の症状や原因を理解しましょう。
(1)口角炎の症状と特徴
口角炎とは、その名の通り、口の両端である口角に炎症が起こる皮膚疾患のことをいいます。症状としては亀裂が生じることが特徴で、その他、びらんや腫れ、出血を伴います。
出血後はかさぶたになり、白い点が粒状に現われる場合もあります。口角炎のかさぶたは剥がれやすいこともあり、完治が長引く傾向にあります。かさぶたになったら、なるべく大きく口を開けない、舌で触らないなど注意が必要です。
口角炎を発症すると、口を開けただけで痛むため、最悪の場合は食事もままならないといった状態に陥ります。数日程度で治る場合がほとんどですが、一度かかると再発しやすくなるのも口角炎の特徴といえます。
(2)口角炎の原因
口角炎はカンジタという真菌による皮膚感染症です。カンジタというはそもそも体内や皮膚に生息している菌であり、通常は人体に害を及ぼすものではありません。ですが、体調を崩した時などに、カンジタが増殖して口角炎をひき起こしてしまうと考えられています。口角炎を発症してしまう具体的要因としては、以下が挙げられます。
1 カンジダなどの真菌
もともと口腔内にいる菌ですが、体調不良で免疫が落ちると繁殖して日和見感染をおこします。
2 よだれ
唾液が口角に付着することで皮膚がやわらかく、カンジダ菌に浸食されやすくなります。上記の唇を舐めるとますますガサガサになるのは、この状態です。
3 慢性病による衰弱
ストレスや慢性の疲労で免疫力が低下している時は、口角炎になりやすく糖尿病、貧血、ステロイド剤の長期使用が口角炎の原因になることがあります。生活の乱れ、ストレス、睡眠不足、その他病気になっている時は、抵抗力、免疫力が低くなっているので十分な休養が必要です。
4 ビタミン不足
とくにビタミンB2、B6、B12、A、ナイアシン不足は口角炎を引き起こします。
ビタミンは皮膚を健康に保つ働きがありますので、これが不足するとカンジダ菌に抵抗できなくなり、口角炎が治りにくく、舌苔が多くなってしまいます。
5 乾燥
冬の寒い時やクーラーの効いた部屋に長時間いると乾燥し、口の周りの皮膚が乾き口角炎になります。乾燥し、うるおいがなくなると亀裂ができ、そこにカンジダ菌が侵入し、口角炎を発症します。
口角炎のビタミンや栄養不足
不足すると口角炎の発症要因となるビタミンや栄養素はなんでしょうか?予防対策の参考にもなるので、ぜひチェックしましょう。
(1)ビタミンB2
ビタミンB2不足は口角炎の発症率を高めます。皮膚や粘膜の健康を維持する働きもあるため、できるだけ多く摂取すると良いです。ビタミンB2の代表的な食品は、レバーや納豆、うなぎ、卵など。
(2)ビタミンB6
ビタミンB6は、肌荒れや吹き出物を防止する作用があるため、不足すると口角炎になりやすくなります。食品では、とうがらしやニンニクなどに多く含まれていますが、1日100mg以上過剰に摂取し続けると、人体に悪い影響が出る場合があるので注意してください。
(3)ビタミンB12
ビタミンB12不足は、厳格な菜食主義者や胃液が出ない状態の人に起こるケースが多いようです。ビタミンB12は、めふん(塩辛の一種)やほしのりに多く含まれているので、進んで摂取するとよいでしょう。
(4)ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜の状態維持や免疫力を高める効果があるため、口角炎予防には欠かせません。食品では海草類、あさりやしじみに多く含まれていますが、1日5000IU以上摂取し続けると、人体に影響が出る場合があるので摂取量には注意してください。
(5)ナイアシン
ナイアシン不足も皮膚炎が起こりやすくなるため、口角炎予防として気を付けて摂取することをオススメします。食品では舞茸やたらこに多く含まれていますが、1日30mg以上摂取し続けると、人体に影響が出る場合があるので注意しましょう。
(6)鉄分
口角炎の発症要因の1つである鉄欠乏症貧血は鉄分不足によるものです。鉄分は、バジルやタイムなどの香辛料やあゆやひじきに多く含まれているので、貧血ぎみの方は積極的に摂取しましょう。
口角炎になりやすくなるビタミンと栄養素の紹介をしてきましたが、意識して食べたり、摂取しても再発を繰り返してしまう方は、ぜひ専門医に相談することおすすめします。
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