歯のクリーニングで肺もきれいに保てる

多摩市医科歯科ニュース

歯のクリーニングで肺もきれいに保てる

年2回の歯科受診で細菌性肺炎リスクが低下
HealthDay News2016年11月10日 (木)配信 一般内科疾患呼吸器疾患感染症

定期的な歯科検診は明るい笑顔を保つだけでなく、肺の健康も保つ可能性があるという。米バージニア・コモンウェルス大学感染症部門内科助教授のMichelle Doll氏らの新たな研究で、定期的な歯のクリーニングにより肺感染症を引き起こす細菌量が減少し、肺炎リスクが低下する可能性があることが示唆された。

米国では毎年100万人近くが肺炎を発症し、5万人が肺炎で死亡する。誰でも肺炎にかかる可能性はあるが、高齢者、他の肺疾患がある患者、AIDSなどの疾患をもつ患者ではさらに多くみられる。

歯周病と全身疾患

本研究では、2万6,000人超の記録をレビューした。その結果、歯科医を全く受診していない人は、年2回の歯科検診を受けている人に比べて細菌性肺炎になる可能性が86%高かった。

この研究結果は、米国感染症学会(IDSA)、米国病院疫学学会(SHEA)、HIV医学協会(HIVMA)、小児感染症学会(PIDS)の年次集会であるIDWeek 2016で10月27日発表された。なお、学会発表された知見は、査読を受けて専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

Doll氏は、「口腔衛生と肺炎との関係は十分に裏づけられており、歯科受診は良好な口腔衛生を維持するために重要だ。口腔内の細菌をゼロにすることは不可能だが、きちんとケアすれば細菌の量を制限できる。われわれの研究は、口腔衛生が全身の健康に関係することを示すさらなるエビデンスであり、歯科のケアをルーチンの予防医療に組み込むことの重要性を示唆している」と述べている。


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乳癌発症、歯周病+喫煙で36%増【米国癌学会】

乳癌発症、歯周病+喫煙で36%増【米国癌学会】

禁煙20年以内で最も高リスク

米国癌学会(AACR)は12月21日、閉経後の女性では歯周病があると乳癌発症リスクが高まるとした研究を紹介した。本研究はCancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention誌に掲載されている。

研究では、Women’s Health Initiative Observational Studyに登録した乳癌を発症していない閉経後女性7万3737人を対象に、乳癌と歯周病の関連を検討した。これまでに歯周病による影響は、喫煙習慣によっても異なることが示されているため、喫煙習慣の関連性も調べた。

その結果、対象者のうち歯周病が報告された女性は26.1%で、追跡期間(平均6.7年)後に乳癌と診断された女性は2124人だった。乳癌リスクは歯周病のある女性の方が全女性よりも14%高く、特に禁煙20年以内の女性で歯周病がある場合は、乳癌リスクが36%高いことが分かった。 一方、研究時点で喫煙習慣がある女性の乳癌リスクは、歯周病のある女性が32%増加したものの、統計学的な有意差は認められなかった。喫煙歴がない女性や20年以上前に禁煙した女性では、歯周病のある女性の乳癌の発症リスク増加率は、それぞれ6%と8%だった。

禁煙後20年以内の女性は最もリスクがたかかったことが示されたことから、研究者のJo L. Freudenheim 氏は、「喫煙の影響がなくなるには時間を要することが分かった」と説明。さらに「喫煙者や最近禁煙した者の口腔細菌が非喫煙者とは異なっていることが明らかになっている」と述べている。

また、同氏によれば、歯周病と乳癌の関連性を説明する機序として、(1)歯周病による全身炎症が乳房組織に影響する、(2)口腔内から循環器に入った細菌が乳房組織にも影響する――などが考えられるという。


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出っ歯の早期矯正は不要

出っ歯の早期矯正は不要…永久歯後でも効果同じ

2016年10月6日 読売新聞 多摩市小児歯科ニュース
歯科矯正専門医学会が指針…一般向け公表は国内初

子どもの出っ歯の矯正治療について、日本歯科矯正専門医学会は永久歯が生えそろわない段階での早期からの治療は行うべきでないとする診療指針を作成した。歯科矯正の診療指針が一般向けに公表されるのは国内で初めて。

出っ歯は歯科矯正患者の4分の1を占める。同学会は外国の17本の論文から、永久歯と乳歯が交ざっている7~11歳児の出っ歯について、早期から治療を継続した患者群と、永久歯が生えそろった後から治療を始めた患者群で、歯並びの改善度合いを解析した。その結果、両方の治療効果に差はなかった。

この結果は、科学的根拠に基づいた診療指針を掲載する、日本医療機能評価機構の医療情報サービス事業「マインズ」の ホームページ に掲載された。

同学会の大野秀徳副会長は「経験上、早期治療だけで出っ歯は改善されず、ほとんどはその後、再度治療が必要になる。同じ治療結果であれば、患者の利益になる治療を選ぶべきだ」と話す。

ただ現状では早期からの矯正治療が行われることも多い。この指針でも、早期の矯正で永久歯がはえそろってからの治療が不要になると判断された場合は、早期治療を認めている。

矯正歯科分野で最大の団体、日本矯正歯科学会の槙宏太郎理事(昭和大学歯科病院長)は「歯の矯正は治療を受けた場合と受けなかった場合の比較研究が難しく、解析対象の論文が適切か、評価は難しい。早期治療で永久歯になってからの治療が不要になる人も多い」と話している。


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虫歯はなぜできる?

虫歯はなぜできる? 読売新聞
多摩市 歯科ニュース

2016年07月28日
大人の虫歯は放置すると、痛みなどに悩まされるだけでなく、骨髄炎や脳梗塞といった他の病気になる恐れもある。休みが取れる夏の間に、虫歯につながる生活習慣を見直したい。そのためにまず、虫歯ができる原因とその予防法を理解しよう。

菌が糖を分解 歯溶かす酸
球状のミュータンス菌の電子顕微鏡写真。右下の塊はグルカン(ライオン提供)
ライオン快適生活研究所(東京)副主席研究員の平野正徳さんは「虫歯の原因は、口内にいる細菌の一つ、ミュータンス菌」と説明する。

虫歯菌とも呼ばれ、約1000分の1ミリの球状菌だ。この菌が食べ物に含まれる糖などを分解して、ねばねばした物質「グルカン」を作り、その塊が歯垢しこうになる。菌は歯垢内で増殖し、糖の分解作業を続ける。分解時にできる酸により、歯の表面を覆うエナメル質からカルシウムやリンなどのミネラルが唾液中に溶け出す「脱灰だっかい」を起こす。

口内では一方で、唾液が酸を洗い流して中和し、溶けたミネラルを元の状態に戻す「再石灰化」も起きている。脱灰と再石灰化のバランスが保たれていればいいが、「間食などで食事の回数が増え、糖分の多い飲食物を頻繁に取ると、脱灰の状態が長く続き、やがて歯に穴が開く虫歯につながる」と平野さん。

虫歯が進み、歯の根っこを残して溶けたC4の状態(山口さん提供)
虫歯が進み、歯の根っこを残して溶けたC4の状態(山口さん提供)

虫歯の進行度は、初期の「COシーオー」、治療が必要な「C1~C4」の5段階に分かれる。Cは「カリエス(虫歯)」の略称。COでは歯に穴が開いておらず、痛みの自覚症状もないが、エナメル質の内部はすかすかの状態だ。この時点で対処すれば健康な状態に戻せるが、放置すると虫歯は進行し、エナメル質やその内側の象牙質に穴が開いたり、激しい痛みを感じたりする。C4では歯の根っこまで侵され、最悪、抜歯となる。

さらに、きらきら歯科医院(長崎市)院長の山口香奈美さんは「虫歯を放置すると、他の病気にもつながる」と指摘する。歯の根の先や顎の骨に膿うみがたまり、歯茎の腫れや骨髄炎、頭痛、顎関節症などを引き起こす。虫歯菌は血液に入って全身を巡り、脳梗塞や心筋梗塞の原因にもなる。

歯磨きにフッ素配合剤
虫歯予防のポイントは、虫歯菌のすみかとなる歯垢をきちんと取り除くことだ。歯垢を効果的に除去する歯磨きの基本を押さえたい。

ライオン快適生活研究所は〈1〉歯の再石灰化を促すフッ素配合の歯磨き剤を使う。量は1~2センチが目安〈2〉少量の水で1回すすぎ、フッ素を口の中に残す〈3〉1か所で20回以上、軽い力で小刻みに動かす〈4〉ブラシの向きや角度を変え、隅々まで磨く〈5〉歯間清掃用具も活用する――などを推奨する。食後に歯磨きを励行し、就寝前も念入りに行うといい。

普段の食事も、糖分を取りすぎず、規則正しい食生活を心掛けたい。また、よくかむことで唾液の分泌量が増え、再石灰化を助けて虫歯予防につながる。「かかりつけの歯科医院で、定期健診や歯磨きなどの指導を受けることも大切です」と山口さんは話す。

2016年07月28日 Copyright © The Yomiuri Shimbun


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小児の虫歯治療

小児の虫歯治療

当院の小児歯科の方針として、緊急の場合を除き、嫌がる子どもを押さえつけてまで無理やり治療しないということがあります。これは、不用意な処置で歯科治療に恐怖心を植えつけないようにするためです。

まずは歯医者さんの雰囲気に慣れてもらい、自分からお口の中を見せてもらえるよう、スタッフがいろいろな工夫をしています。緊張して泣いてしまうお子様もいますが、そういう時にも冷静に優しく接することができるよう努めていますので、どうぞ安心してご来院ください。また、当院では、治療が必要になる前からのご来院も歓迎しています。予防処置は治療のように痛みを感じることもありませんので、歯医者さんへの抵抗感も和らぐでしょう。

小児の虫歯の特徴

乳歯も永久歯も、生え始めの歯は虫歯に抵抗する力が弱いため、一度歯が溶かされ始めると、大人よりも早く進行してしまいます。また、生後半年くらいから生え始める乳歯は、生え始めたときから虫歯になるリスクを抱えています。そのため、お子様の歯の健康な成長は、ご家族の助けなくしてありえません。

虫歯は感染症であること、家庭内感染が多いこと、そして、虫歯を予防する正しい方法をきちんと理解して、小さな可愛い歯を虫歯から守ってあげましょう。

小児歯科治療メニュー

虫歯が進行している場合は、大人と同様の処置を行いますが、小児歯科では予防を主とした処置をおすすめしています。

ブラッシング指導
乳歯や永久歯、生え変わり時期といったお口の状況やお子様の発達段階に応じて、適切なブラッシング方法を指導いたします。親御さんの仕上げみがきのコツについてもご説明します。

シーラント
奥歯の大きな歯の上部にある溝には、歯垢や食べカスが溜まりやすいため虫歯になりやすくなっています。シーラントはあらかじめこの溝を歯科用プラスチック(レジン)でふさいでおく処置です。

フッ素塗布
歯の再石灰化を促すフッ素を、歯の表面に塗る処置です。虫歯に強い歯質を作ります。乳歯や生えたての永久歯などは歯質の層が薄いため、特に高い効果が期待できます。定期的な塗布がおすすめです。

過剰歯の抜歯
本来生える本数よりも歯が多く生えることがあります。これを過剰歯といいます。周囲の健康な歯の発育に悪影響を及ぼすことがあるため、ほとんどのケースで抜くことになります。当院では、お子様のお口の状態を見ながら、適切なタイミングでなるべく痛みを感じさせない方法で抜歯を行います。

床矯正
床矯正は、身体の発育に合わせて、少しずつ顎を広げていく矯正方法です。歯が生えそろうスペースを確保することで、将来本格的な矯正治療が必要になった場合、抜歯などのリスクを軽減することができます。床矯正には、取り外し可能な装置を使用します。

年齢による小児虫歯の特徴

1〜2歳児の虫歯

1〜2歳児の虫歯は、上の前歯の前後に発生することが多いです。歯が溶けた状態になり、進行すると神経に近いところまで広がり穴が開くことがあります。授乳した状態で寝てしまうことが原因となるので、母乳虫歯、哺乳瓶虫歯ともよばれます。

2〜3歳児の虫歯

2・3歳児の虫歯は、歯と歯の間や奥歯のかみ合わせの部分に発生することが多いです。歯が溶け、ひどくなると歯が欠けボロボロになることもあります。ダラダラと甘いジュースを飲んだりお菓子を食べたり、哺乳瓶で糖分の高いジュースを飲みながら寝ることなどが原因となります。

4〜5歳児の虫歯

4・5歳児の虫歯は歯と歯茎の境目や歯の裏側、歯と歯の間、奥歯とその前の歯の間に発生することが多いです。ひどくなると黒い穴が開いて神経まで到達します。飴やガム、チョコレートなどの甘いお菓子や、汚れが原因となります。

 6歳前後の虫歯

6歳前後になると一番奥歯に生える6歳臼歯に虫歯が発生することが多いです。6歳臼歯は出てきてから完全に生えるまでの時間が長く、柔らかい状態が続きます。溝が複雑で深いため汚れがたまやすく虫歯になりやすいのです。

虫歯の進行度合いによる治療方法

Cはカリエス(caries)のCでう蝕(虫歯)という意味です。虫歯の進行度はCO~C4までの5段階に分けて表し、進行度によって治療方法も違います。進行が進むにつれ治療期間も長くなり費用も掛かります。

CO(要観察歯)の治療

歯のエナメル質が白くなり虫歯になりかけている状態です。痛みやしみるなどの症状、虫歯の穴などはありません。歯の再石灰化による自己修復作用や、フッ素塗布などで治る可能性があるため削る治療はしません。

C1(初期の虫歯)の治療

痛みがないので気づきにくいですが、茶色や黒色の小さな穴ができます。まれに冷たい水がしみることがあります。虫歯の部分を取り除き穴をふさぐ治療をします。

C2(進行した虫歯)の治療

象牙質まで進行した虫歯です。象牙質は酸に弱いので急に進行が早くなります。冷たいものや甘いもの、熱いものでも痛みを感じます。虫歯部分を取り除き、詰め物やかぶせ物で穴をふさぐ治療をします。

C3(歯髄まで進行した虫歯)の治療

歯の神経(歯髄)まで進行した虫歯で、ズキズキとした感じや、夜寝られないほどの強い痛みがあります。治療時も痛みを感じることが多く、神経を取り除く治療が必要になることも多いです。歯髄処理のあと、型を取ってかぶせ物を作ります。

C4(歯質が失われた虫歯)の治療

歯が残っておらず根だけが残った状態です。神経は死んでしまっているので、痛みはありませんが膿がたまることがあります。乳歯の場合は抜歯をするか、永久歯が生えてくるまで補強をして残す事もあります。永久歯の場合、C4まで進行してしまった歯は、抜歯になってしまう事が多いです。


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